西洋近代絵画「象徴主義」 概要
写実主義に代表される見たものを見たままに描写する絵画様式に反発し、見えているものではなく画家の思想や感情、運命などの抽象的なものをなにかに「象徴」させて視覚化する様式、象徴主義が19世紀後半のヨーロッパで生まれました。
産業革命による物質文明至上主義に反発したロマン主義から、さらに内面性を重視し押し広げ、目に見えない概念を表現する表現主義やシュルレアリスム、抽象主義、アールヌーヴォーなどに大きな影響を与えました。
絵画の特徴は、聖書や神話の題材を明暗法や遠近法で描くという古典主義と同じ特徴をもち、一見平面的で古典的でゴシック的にみえるが、一方で華麗な装飾や色彩、大胆な画面構成、幻想的で耽美的であるということでしょう。
1800年頃〜 | ロマン主義 ↓ | 新古典主義 ↓ |
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写実主義 ラファエル前派 ↓ | 象徴主義 ↓ | |
印象主義 ↓ | ↓ | |
新印象主義 ↓ | ↓ | |
ポスト印象主義 ↓ | ||
1900年頃〜 | キュビスム ↓ | フォーヴィスム ↓ |
抽象主義 ↓ | 表現主義 ↓ | |
ダダイスム ↓ | シュルレアリスム ↓ | |
コンセプチュアル・アート | 抽象表現主義 |
ルドン
オディロン・ルドン 1840年〜1916年 フランス 象徴主義
神話の世界を幻想的に描いた19世紀末から20世紀初頭のフランスの画家。
モノクロで幻想的な作風から、カラフルで神秘的な作風へ転換した。
ギュスターヴ・モロー
ギュスターヴ・モロー 1826年〜1898年 フランス 象徴主義
象徴主義を代表する巨匠。
聖書や神話を主題としてさまざまな作風で描き、後年の作品はフォーヴィスムに影響を与え、マティスやルオーの師匠となった。