西洋絵画の基礎知識16 西洋近代絵画「アール・ヌーヴォー」
西洋近代絵画のアール・ヌーヴォーの基礎知識がわかりやすい。大人として知っておきたい教養、名画・西洋絵画の基礎知識。
伊藤美琴
アートディレクター。西洋美術、音楽専門のライター。
西洋絵画史 近代の年表
1800年頃〜 | ロマン主義 ↓ | 新古典主義 ↓ |
写実主義 ラファエル前派 ↓ | 象徴主義 ↓ |
印象主義 ↓ | ↓ |
新印象主義 ↓ | ↓ |
ポスト印象主義 ↓ |
1900年頃〜 | キュビスム ↓ | フォーヴィスム ↓ |
抽象主義 ↓ | 表現主義 ↓ |
ダダイスム ↓ | シュルレアリスム ↓ |
コンセプチュアル・アート | 抽象表現主義 |
アール・ヌーヴォー
19世紀末のフランスではラファエル前派や象徴主義、ジャポニスムから強い影響を受けたアール・ヌーヴォーが生まれます。
「新しい芸術」を意味するアール・ヌーヴォーは、絵画だけではなく建築や工芸に多くの作品をのこします。
アール・ヌーヴォーの著名な芸術家に、画家のアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(フランス)、グラフィック・アートのアルフォンス・ミュシャ(チェコ)、建築家のアントニ・ガウディ(スペイン)、ガラス工芸のエミール・ガレ(フランス)。
ミュシャ
アルフォンス・ミュシャ 1860年〜1939年 チェコ アール・ヌーヴォー
アール・ヌーヴォーといえばミュシャというくらい、アール・ヌーヴォーの代表者として活躍した。
ミュシャは挿絵やポスターで有名であるが、それだけではなくスラヴ民族活動の集大成として超大作「スラヴ叙事詩」を仕上げた。
スラヴ叙事詩
『スラブ叙事詩』はミュシャが1910年から1928年にかけて手がけた20作の連作。
チェコ出身のミュシャは、「汎スラブ主義」というスラブ民族の統一を目指す運動をしており、その集大成としてこの大作を制作した。
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