
「一日の四つの時」解説。特集:カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ
ドイツロマン派の画家カスパー・ダーヴィト・フリードリヒの代表作品『一日の四つの時』を関連する作品を交えながら解説。画像有り。
一日の四つの時
1820年〜21年に製作された連作。
ハルバーシュタットのケルテ博士のために製作された。
四葉ともに、人間も描かれているが、周囲の自然に比べて、あまりにも小さく、自然がメインになっている。
一日の四つの時 朝

『朝』は、空には朝焼けが広がり、朝霧が立ちこめ、森が浮いているように見える。霧の合間に漁師小屋が見え、漁師が一人舟を浮かべ、早くも仕事をしている。
一日の四つの時 昼

『昼』は、晴れ渡った空の下に草原が広がり、草原には羊と羊飼いが佇んでいる。手前から奥へと道がつながり、一人の女性が向こうへと歩いていく。
一日の四つの時 午後

『午後』は、空に薄雲がさし、その下には、遠くになだらかな丘陵地帯、手前には、半分刈り入れが済んだ麦畑が広がる。奥の道には、一台の馬車が走る。
一日の四つの時 夕べ

『夕べ』は、空が曇り、地平線には美しい夕焼けがさす。画面の大半を松林が占めるが、細い道が一本夕焼けの光のほうへ続き、その道をドイツ古装束をまとった若者が、二人歩いてゆく。