京都奈良ぼっち旅行記「庭の旅」3日目「桂離宮と仙洞御所、石庭と青もみじ」

京都奈良ぼっち旅行記「庭の旅」3日目「桂離宮と仙洞御所、石庭と青もみじ」

桂離宮と仙洞御所、石庭と青もみじを堪能する

3日目
予定では今日が京都最終日
昨日の修学院離宮につづき、今日は事前に予約してある「桂離宮」へ
洛中から桂離宮は意外と近い
30分くらい
最寄りの桂駅から桂離宮までは徒歩15分もかからない
分かりやすい幹線道路沿いよりも、住宅街の中を抜けた方が静か
道路沿いは結構車通りが激しい
でも離宮内では車の音は気にならなかった
桂川沿いの道に入れば車はまばら
有名な竹生垣もここにある

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この生け垣は他では見たことがない
中の竹林にある生きている竹をひん曲げて、竹の穂がでるように固定してある。
維持するだけでも手間暇がかかる垣根

下はもうひとつの竹垣
なんだか何者も寄せ付けない気品があるkatsurarikyu-takegaki.jpg

桂離宮

桂離宮は当然グループ行動
やっぱり1回上限の35名くらい集まっていた

例のごとくガイドさんに率いられて参観開始

まずはいきなり視線を遮る松
みなさんあまり注目せずスルーしていましたが、桂離宮を代表するような演出
あえて見せないkatsurarikyu-matsu.jpg

美しい竹穂垣katsurarikyu-takehogaki.jpg

延段3種
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笑意軒
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松琴亭
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有名な千鳥格子
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月波楼の中
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月見台
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古書院
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園林堂
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賞花亭
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そして州浜と石橋と岬灯籠
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観覧は9:50分くらいで終了
歩いて桂駅へ向かう

向かう途中、予約を取っていないけどもしかして?と思って重森三玲美術館に電話するも冷たくあしらわれる。
しょうがない。
今回はせっかく離宮2箇所にきたからもう1箇所、仙洞御所に向かう。
予約を取ってないけど。昨年から当日観覧も開始。
午前11時から整理券が配られる。

京都御苑は中に入ってからが遠い。。
まだちょっと早いので、京都御苑の南西角にある「閑院宮邸跡」を観覧。
無料で入れる。

閑院宮邸跡

現在の京都御苑は江戸時代には御所や貴族の邸宅があったところ。
あちこちの「○○邸跡」がある。
そのなかでもここ「閑院宮邸跡」は庭園も建物もある程度復元されている。
江戸時代には「四親王家」(俗に世襲親王家)と呼ばれる4つの宮家があった。

伏見宮、桂宮、有栖川宮、そして閑院宮

皇統を継ぐものがいないときには、この宮家から天皇が選ばれ、閑院宮からも光格天皇が出ている。
閑院宮は明治10年には東京に移った。
その後宮内庁京都支庁の長官官舎が建てられ、現在官舎跡の礎石や説明書きが残っている。

復元された池泉kaninnomiya-ike.jpg

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長官の邸宅跡、ここは玄関
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現在ある建物は資料館になっていて、京都御苑に関するいろいろなものが展示されている。
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閑院宮邸跡を出て仙洞御所につくと、結構並んでいる。
やっと自分の番がきて、整理券をもらったら竜安寺へ。

御苑を北へ向かい今出川まで出てバスで移動。

龍安寺

今回来るつもりはなかった。
でも予定変更。
以前来たときには、油土塀が工事中だった。
石も綺麗になったし、もう一度本来の姿をみたくて来た。

着くと、流石の修学旅行生の数。
いいお庭なんだけど、庭と向き合うことは出来ない。
良くも悪くも観光庭になってしまっている。

15個一度に見られる場所とかどうでもいい。
それ何か楽しいのかな。
代表的な禅の庭であっても、禅の心を感じることはできないでしょう。
禅の心がなんなのかわかりませんが。
個人的には、芸術や権力と結びつき続けた臨済禅は、いわゆる宗教としてのストイックな禅ではないと思う。
禅の庭とか禅の公案とか禅語とか、それらのなかに禅の心は無いように思う。
もっともそのおかげで今も多くの「日本文化」に出会うことができるわけで、「禅」ではないとしても「芸術」としては素晴らしい。
当時は「芸術家」という肩書きはなく、「禅僧」がその役目を担っていたのだと思う。
「禅」僧としては、ただ「坐れ」「公案?そんなこと考えてないで坐れ」というシンプルな曹洞禅のほうがしっくりくる。

門をくぐるとさっそく見える「龍安寺垣
竹垣にはいろいろな種類があって、これは「龍安寺垣」という種類の竹垣の本歌(オリジナル)。
普通の方はスルーですが、庭好きにはたまらない。
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石の汚れを取って綺麗になったのはいつだっけ。
Google検索しても出てこない。
Googleさん以外と無能。
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石庭は下の方丈から眺めるのが本来のあり方。
こういった定点鑑賞式の庭園は、客人や一番偉い人が座るところからみたときに一番美しいように作られるのがセオリー。
今は入れないし、人がいっぱいで庭が見えませんが。
「方丈」とはもともとは、「方」正方形の「丈」(1丈は約3メートル)の部屋、つまり3メートル四方の部屋という意味。
方丈と名前の付いた頃はそんな小さな部屋だったのでしょう。
次第に名前だけが残りましたが。
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こちらも有名な「吾唯足知(われただたるをしる)」のつくばいryoanji-tsukubai.jpg

石庭を出て園路を歩いていくと、皆さんが曲がる方とは違うところにパゴダやお庭がある。
気づかないのか誰も来ない。

龍安寺垣とツツジの刈り込みryoanji-niwa-takegaki.jpg

美しい北山杉
北山杉を見ると京都って感じがする
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ここはみなさんぐるっとまわりを巡る鏡容池
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中学生が修学旅行で石庭を見てなにか面白いのだろうか。
自分も中学の修学旅行でここに来たけど、まったく興味なかったな。。
歴史的に重要な出来事があったわけでもないし、金閣みたいに歴史上の人物の象徴的な建物でもない。
京都なら「修学」するべきところはもっといっぱいあると思う。

北野天満宮の青もみじ

次は歩いて北野天満宮へ
青紅葉の特別観覧をやっているから来たかった。
龍安寺から北野さんへは歩いて行く。
途中の等持院は今回素通り。

北野天神には牛がいっぱい
菅原道真にゆかりがあるらしい。
護王神社のイノシシみたい。
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北野さんはやっぱり学生がいっぱい。
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青紅葉はやっぱり素晴らしい。
もみじは真っ赤な紅葉もいいけど、ちょうどこの時期の青葉も美しい。
むしろこっちのほうが美しいくらい。
宝物館では刀剣の展示があった。

北野さんは太宰府に次いで大きな天満宮。
全国各地にある「北野天神、北野天満宮」の総本宮でもある。
菅原道真が愛した梅でも有名。

青もみじの会場には「御土居」もある。
豊臣秀吉が築いた京都をぐるっと囲む土塁。
この頃、京都は城壁に囲まれた都市でもあったわけです。
暴れ川でもあった鴨川に対する堤防でもあった。
土塁の内側を「洛中」、外を「洛外」ともいう。
現在も残っているのは結構珍しい。
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青もみじ会場内からみることができる北野天満宮の諸建造物の屋根。美しい。
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青もみじ
kitanotenjin-map.jpgkitanotenjin-momiji-uekara.jpgkitanotenjin-momiji-hashi.jpgkitanotenjin-momiji-ogawa.jpgkitanotenjin-momiji-2.jpgkitanotenjin-momiji-hashikara.jpgkitanotenjin-hashi.jpgkitanotenjin-momiji-1.jpgkitanotenjin-momiji-hashi-2.jpg

仙洞御所

北野天満宮前のタクシープールで今回初タクシー。仙洞御所まで。
運転手さん、中立売門に行こうとしたけどそこからだと仙洞御所まで1kmくらい歩く。
ので、東側の梨木神社前で降ろしてもらった。
仙洞御所はここが一番近い。

ちょっと早く着いたので、御苑の森をプチ散策。
時間になり中へ入って休憩所へ。

「仙洞御所」とは言っても、実際には「大宮御所」と「仙洞御所」をひとくくりにして言っている。
観覧でも両方をめぐる。
現在でも、天皇皇后両陛下や皇太子殿下が京都にお出まし(お帰り)の際には、こちらにお泊りになることもある。

こちらがお泊まりになる御殿の「松竹梅の庭」
名前の通り、松・竹・梅すべてが植えてある
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有名な一升石
庭園で州浜をあらわすときには丸石が用いられる
仙洞御所ではこの石を集めるため、丸い石ひとつを米一升と交換した。
この石ひとつひとつは、江戸時代の相模や江戸の庶民が集めたもの。
小田原城に集められた丸石は舟でここまで運ばれたと思われる。
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仙洞御所の次はすぐそこの京都御所を観覧しようと思っていた。
こちらは昨年から手続きなしの一般公開となっている。
東京なら皇居東御苑と同じ感じでグループ行動ではなく自由行動だけど、入り口では持ち物検査あり。
京都御所は16:20最終入場だから余裕で間に合うぞ、と思ったら、たまたま今日はお休み。。

ちょっと歩いて、蛤御門をみて、いのしし神社(護王神社)へよって、神泉苑へ。

蛤御門に残る、蛤御門の変の銃痕とみられるあと。
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護王神社のイノシシgooujinjya.jpg

神泉苑は残念ながら往事の姿はなく、知らなければただの公園。
天皇をはじめやんごとなき方々が遊ぶためのお庭であったり、空海が呪法の力を競ったり、祇園祭が始まったり、ゴイサギの名前の由来となったり、歴史浪漫に思いをはせることが出来る場所。
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3日目終わりにお豆腐と御所西ホテル庭園

連泊したホテルに預けってあった荷物を取りに行って、飛び込みで豆水楼へ。
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素晴らしい。
これで5,000円なら安い。

豆腐はもちろん、
ひとつひとつの品がすべて美味しい。
この季節は湯豆腐ではなく冷や奴。
豆腐はおかわり自由。
スタッフのみなさんも素晴らしい接客。
こんなに気持ちのいい食事は久しぶりかもしれない。
また来たい。
京都に行くときには、是非予約をとって豆水楼へ。
一食に5,000円は高いかもしれませんが、間違いなく行って良かったと思うでしょう。
自信をもっておすすめできます。

満足したら、御所西京都平安ホテルにチェックイン。
植治の庭がある。
数寄屋空間ランキングに入っている庭。

本当に?
ホテルにしては素晴らしい庭だし、
今もその庭のテラスで原稿を書いているけど、
本当に植治?
ランキング入り?
僕にはちょっとわからなかった。
植治が手を入れた後の改修で、庭を台無しにしてしまったんだと思う。
植治らしい繊細な気遣いは感じられないし、由緒が正しいだけで現在それほどのお庭だとは思わない。
噂の庭園ランキングで審査員をしている人と僕の感性はだいぶ違うらしい。

でもホテルにある庭園としては一級。
もちろん、東京の椿山荘やホテルニューオータニとは値段も規模も比べられないけど。
このお庭をみながら朝食を頂いたりできるのはなかなかいい。
ホテル自体は少し古い。
お風呂は3人でいっぱい程度の大きさ。
でも修学旅行の団体も泊まっていたから、気づかなかっただけで大浴場があるのかも。
朝食はバイキング形式だけど普通。
味も種類も可もなく不可もなく。

部屋から庭がみえて、窓を開けると水音が聞こえるのはいいですね。

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