京都奈良ぼっち旅行記「庭の旅」5日目「法華堂と奈良の諸仏、奈良の庭園」

京都奈良ぼっち旅行記「庭の旅」5日目「法華堂と奈良の諸仏、奈良の庭園」

奈良にも素晴らしい庭園がある。歴史浪漫と庭園と仏像の旅。

今日は最終日。
泊まったスーパーホテルは朝食無料で6:30から。
もっと早く出たかったので朝食は前日コンビニで買った。
朝5時に起きて準備をして出発。
荷物はスタッフが出勤するから6:30から預けられる。
でも、それより早く出るから前日寝る前にフロントに預け済み。

まずは歩いて猿沢の池へ。
興福寺はまだオープンしていないけど、五重塔や南円堂、北円堂と三重塔をみる。
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奈良の早朝は超ゴールデンタイム。
日中は観光客や修学旅行生で凄いことになるから。。

しかも、東大寺は大仏殿・戒壇院・法華堂(3月堂)が7時30分にオープン!
修学旅行生でごった返す東大寺も、朝一で行けばほぼ貸し切り状態です。

奈良公園

興福寺の建築群を満喫したら、春日大社へ。
平成30年に御創建1250年。
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奈良公園は広大で、こんな池もある。
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ここまで来る観光客はあまりいない。

池の横には「水琴窟」もある。
でも個人的にはあまり好きな音ではない。
もっとキーンと甲高い神秘的な音で、どこから聞こえてくるのかわからないような音の水琴窟のほうが好き。suikinkutsu.jpgsuikinkutsu-setsumei.jpg

途中、鹿苑の前を通る。rokuen.jpg流石にまだ開いていない。

鹿の角を切ったりするところ。
6月にはここで育てている子鹿のお披露目があるみたい。

春日大社に参拝。
回廊が綺麗。kasugataisha.jpgこちらもまだ早すぎて普通に参拝するだけ。
中には入れない。
以前一回入ってるから今回はスルー。

春日山。
春日山はハイキングコースもあり中に入れる。
まだオープン前だから鹿の楽園になっている。
この鹿は出入り出来るのだろうか。。
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三月堂手前の手向山八幡宮tamukeyama.jpg

東大寺

そしていよいよ、三月堂(法華堂)へ。
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sangatsudou-naname.jpg

一番好きな場所。
でもおよそ10年ぶり。
数年前に調査や修理が入って、堂内諸仏の配置が変わってからは初めて。
日光菩薩・月光菩薩がいなくなっていた。

でもお目当ての不空羂索観音はいつものように立っていた。
久しぶりに包まれるこの空間。
仏と向き合う。
僕は無神論者・唯物論者なので、仏の存在は一切信じていない。
でも仏像や寺社巡りが好き。
この空間は大好き。
気づけば45分ここにいた。

出ると4月堂、2月堂をざっとみて、戒壇堂(戒壇院)へ。

4月堂shigatsudou.jpg

2月堂からの眺め。大仏殿の屋根がみえる。nigatsudou-view.jpgnigatsudou-kairou.jpg

正倉院外構をまわった方が効率的だけど、あそこはオープン10時。
先に戒壇堂へ。
戒壇堂に入ると、久しぶりにみる多宝塔と4体の塑像四天王。
素晴らしい。
こんなに小さかったっけ、と記憶より大分小さいことに驚く。
多宝塔もやはり美しい。
堂内はもちろん撮影禁止。kaidandou.jpg

まだ早いので、南大門を見に行く。
時間は9時くらい。もう修学旅行生がいっぱいいる。
東大寺大仏殿自体はスルー。

大仏殿入り口
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今回は大仏さんにはご挨拶しない。

南大門nandaimon.jpg

南大門の両脇にいる金剛力士立像niou-a.jpgniou-un.jpg

今回ここで嫌な目に会う。
ギャーギャー大きな声で騒ぐ中国人のおばさん。
鹿せんべいを持ちながら騒ぐもんだから鹿が興奮。
おばちゃん目がけて前足を振り上げ「たたく」をする鹿。
華麗に避ける中国人。
たまたま近くにいた僕にヒット。shika-worning.jpg観光地に中国人がいなければどんなに幸せか。。
迷惑行為をするのは中国人観光客の内ごく一部の人だとわかってはいても、中国人全体を嫌いになっちゃう。

南大門をみて、横にある東大寺ミュージアムへ。
三月堂(法華堂)からいなくなっていた日光菩薩・月光菩薩はここにいました。todaiji-museum.jpg

ミュージアムを出たら、もう10時過ぎ。
正倉院外構を見に行く。

途中、七重塔の東塔があった場所をみる。
発掘調査も終わり、いまは少し土地が盛り上がっているだけ。
礎石も残っていない。
100メートルを超える塔が大仏殿の左右にあった。
僕が生きている内に再建してくれないかな。toutou-ato.jpg

大仏殿の裏側daibutsuden.jpg

正倉院外構syousouin.jpg

正倉院を見たら転害門へ。
道路脇になにげに建っているこの門、奈良時代から約1300年ここに建っていて国宝です。tengaimon.jpg

吉城苑と依水苑

現在時刻は11時過ぎ。
奈良の隠れ名所である「吉城園」と「依水園」へ。
今回の旅のテーマ「庭の旅」も忘れていません。
「吉城園」と「依水園」はお隣。入り口もすぐ隣です。
向かって左側が依水園、右側が吉城園
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吉城苑

吉城園は奈良県が所有する庭園。
池の庭と苔の庭、茶花の庭と3通りのお庭があります。
作庭は大正8年。
比較的新しい庭園で、それ以前は興福寺の子院があったようです。

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規模も大きくなく、ちょっと立ち寄るのにちょうどいい庭園。
奈良にしては苔が綺麗。

依水苑

ここは凄い。
東大寺南大門と若草山を借景にするという、奈良最高のロケーションにある庭園。
借景庭園としては京都の無鄰菴より好き。

庭園の形式はまさに回遊式。
築山や池泉のまわりを歩くためにできている庭園。
アップダウンは少しありますが、足腰が弱い方用の道もあり。

江戸時代に作られたお庭と、明治に入ってから作られたお庭、ふたつのお庭を合体して現在の形になっています。

奈良は平安遷都により都ではなくなり、多くの戦火を避けることが出来たため、いにしえの木造建築群が残っています。
もちろん放置されていたら朽ちていくだけなので、1300年の長きにわたって維持してきた人たちがいるわけです。
ただ反対に言えば、衰退していたとも言えます。
奈良は南都六宗の勢力が強かったので、鎌倉新宗教はあまり根付きませんでした。
このため、主に臨済宗による禅の庭園は築かれず、大名や天皇もいなかったので平安の庭園や大名庭園も築かれませんでした。
現在も奈良には庭園が少ないです。

ここ依水苑は、そんな奈良にありながら非常にクオリティの高い庭園となっており、驚嘆を覚えます。

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庭園を見ながらお食事を頂くことも出来ます。
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珍しい煎茶道の茶室isuien-sentya.jpg

この流れがとてもよかった。
護岸の石組みに江戸時代の雄壮さを感じますが、この組み方は上流の険しい流れをあらわすときに使います。
ですが流れ自体は穏やかで、水面下の石も流れにしぶきを作るような上流風にはなっておらず、むしろたおやかに流れる下流の流れのものです。
庭園における「流れ」のセオリーとは違う感じがしますが、とてもしっくりくる素晴らしい作庭です。isuien-nagare.jpg

飛び石isuien-tobiishi.jpg

とても贅沢な借景
国宝でもある東大寺南大門と、若草山や御蓋山を遠景に配置し、中景には庭園内の新緑、近景に池と、借景庭園のセオリー通り、それらが見事に合わさった最高級と言っていい借景庭園。
素晴らしい。
秋には中景の紅葉が真っ赤に色づきます。isuien-syakkei.jpg

isuien-ike.jpg

こちらは併設の美術館。isuien-museum.jpg

京都の名だたる名園に勝るとも劣らない名園・依水苑。
奈良観光の際には、是非立ち寄って欲しいスポットです。

奈良国立博物館と快慶展

奈良国立博物は東京国立博物館とは違って、平常展は仏像館となっている。
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仏像ばかり。
仏像の種類や作り方まで解説されていて、仏像に興味を持った方は是非足を運んで欲しい。
展示されている仏像も名品ばかり。
東京にある民間の美術館でもこれらの仏像を展示すれば、年一度の目玉展覧会となるレベルです。
東京国立博物館と違って、平常展も含めすべて撮影禁止。
貴重な仏像ばかりなので当然でしょう。

快慶展

今回奈良を訪れた理由のひとつでもある「快慶展

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9月には東京国立博物館で「運慶展」がありますが、その前に快慶展に来ました。

narahaku-ura.jpgnarahaku-niou.jpg運慶の豪壮な感じと違う快慶の繊細な造仏。

安阿弥様とも呼ばれる快慶の代名詞のような仏像群。
10年前ハマってた時よりも冷静に鑑賞できる今は、当時とは違う仏像の魅力を感じることが出来たように思う。
快慶の安阿弥様の仏像は、華美なイメージとなる金箔ではなく、落ち着いた金泥で全身を包む。
繊細な截金装飾も特徴的で美しい。
大きさは3尺(約90cm)で、権力者や豪商の依頼ではなく庶民がお金を出し合って造仏したことも特徴的。

1180年、平家による南都焼討で燃えてしまった東大寺を再建する際、仏像を担当したのが運慶快慶の慶派。
慶派はもともと南都大和の地(奈良)で活動していた仏師の集団で、京都の円派・院派とあわせ、平安時代の定朝を継ぐ3派の仏師集団として活動していた。
その代表的な存在である運慶と快慶。
どちらもまったくことなる仏像を作っていくことになった。

残念ながら写真は貼れないので、自分の目で見て頂きたい。

奈良国立博物館の庭園解放と仏教美術資料研究センター

この季節は奈良国立博物館の庭園は一般開放されています。
庭園にはお茶室の八窓庵があり。
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narahaku-teien.jpg

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こちらは仏教美術資料研究センター
明治35年に竣工された建築物。
とっても面白い。
基本的には和風建築であっても、西洋の要素が随所に。
窓はイスラム様式も取り入れている、折衷建築。
それぞれの要式が喧嘩せず見事に融合している。narahaku-siryoukan.jpg

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ふたたび興福寺へ

仮講堂で阿修羅に会う。
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興福寺国宝館は今年耐震工事中。
中金堂再建が間近に迫り、記念特別展として阿修羅像をはじめ諸仏はここ仮講堂で公開されています。
天平の乾漆像が大集合。
阿修羅・五部浄などの八部衆、四天王、梵天・帝釈天、天燈鬼・龍燈鬼、金剛力士、十大弟子、すべて国宝。
この特別展「天平乾漆群像展」は、前期が6月18日まで。後期は9月15日から11月19日まで。
中金堂の落慶法要は10月7日から11日まで執り行われます。
天燈鬼・龍燈鬼と四天王像は、東京国立博物館で9月からおこなわれる「運慶展」出張するので、後期の展示はありません。
僕は4ヶ月後に東京で再会することになりますね。
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早朝に興福寺の五重塔を撮影しても、天気がいいと朝日の逆光で上手く撮れません。
昼から夕方なら綺麗に撮れます。gojuunotou-1.jpggojuunotou-2.jpg
猿沢の池から望む興福寺五重塔。
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旅の終わりに

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これですべての旅程が終了。
東京に帰るため関空へ。

早く着いた関空ではラウンジ「比叡」でちょっとお仕事。
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デスクまである。
指定のクレジットカードと当日の搭乗券(電子チケット可)をみせると無料で利用できます。lounge-1.jpg

今回はほぼ10年ぶりの京都奈良じっくり旅行。
10年前から大きく変わったのは、中国人の増加ではなくスマホの存在。
旅のありようが大きく変わった。
地図があればどこでも行ける。
電車やバスもすぐわかる。
当時は京都旅を制するのは複雑なバス路線を制する必要があったのですが、今はまったく必要ないですね。
スマホで一発。
ガイドブックを持たなくても各観光地の拝観時間がすぐわかる。
次に行くべきところも検索できる。
旅が格段に楽になり、マニアでしか出来なかった旅の内容が誰でも出来るようになったと思う。

反省点は、靴選び。
結局連日20km以上歩いた。
ペラペラ靴底のスリッポンではちょっと無理がありました。
寺社に上がるときの脱ぎ履きしやすさよりも、歩くときの実用性を重視するべきでした。

久しぶりだから行きたいところが多すぎて、何日あっても足りない。
今回は庭の旅ということで、清水寺も東寺も三十三間堂も銀閣も金閣も行かなかった。

次はもっとのんびりとした旅をしよう。

やっぱり京都奈良はいいな。
強いて言えば奈良の方が好き。
新緑の季節はどこに行っても美しい。

流石にちょっと疲れた。
飛行機から見える東京タワー。
帰ってきたって感じがする。
駅を出て東京タワーがみえると、なにかほっとする。

ぼっちな家で賃貸でも、やっぱり我が家はいい。