世界の名画ランキング:西洋絵画100選+20選・1位から10位まで10選

世界の名画ランキング:西洋絵画100選+20選・1位から10位まで10選

大人の教養として知っておきたい世界の名画120選をランキング形式でご紹介。この記事では1位から10位までを絵画画像と説明つきでご紹介します。

大人の教養として知っておきたい世界の名画120選をランキング形式でご紹介。
この記事では1位から10位までを絵画画像と説明つきでご紹介します。

1位 ダ・ウインチ「モナ・リザ」

レオナルド・ダ・ヴィンチ『モナ・リザ

絵画史上最も有名な絵画にして「ルネサンス絵画の到達点」

絵画の題名モナ・リザ
絵画の作者レオナルド・ダ・ヴィンチ(イタリア)
美術様式盛期ルネサンス
絵画の制作年1503〜1519年頃
絵画の画材ポプラ板に油彩
絵画の寸法77 cm × 53 cm 
絵画の所蔵ルーブル美術館(フランス、パリ)

ルネサンスの巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチの最高傑作にして美術史上最も有名な絵画『モナ・リザ』。
輪郭線を描かないでぼかす技法「スフマート」や、空気を描きこむことで奥行き感を出す「空気遠近法」などの技法が用いられている。
モデルはフィレンツェの織物商人フランチェスコ・デル・ジョコンドの妻、リーザ・ゲラルディーニであると考えられている。
手を組んで柔らかく微笑む表情や、長らく描かれているのが誰であるのかわからなかったこと等、絵画自体の魅力や多くの謎が人々を魅了し続けてきた肖像作品。
ダヴィンチの代表作としては本作のほかに、「岩窟の聖母」「最後の晩餐」「受胎告知」などがある。

ルネサンスとは

ルネサンスとは、文芸復興運動をいい、古典古代の文化や価値を復興しようという文化運動のこと。
14世紀に文化芸術の中心地であったイタリアで始まったルネサンスは次第に各地に広がり、絵画ではドイツの北方ルネサンスなども有名。
ルネサンスが終わると文化の中心はフランスへと移り、バロック芸術の全盛を迎える。

ルネサンス絵画に古典復興でもあり、ギリシア神話等も多く描かれる。
イタリアはローマ教皇のお膝元であるが、ローマ教皇自体がルネサンス芸術家のパトロンとなることもあった。
当時は、キリスト教として聖書のほかの絵画を禁じるほどの強い規制はなかったと思われる。
絵画は絵画であり、ギリシア神話を描いていてもギリシアの神々を信仰しているものはいなかった。

ただし、ルネサンス芸術が最も花開いたのは、フィレンツェ、ミラノ、ヴェネツィア、ナポリなどの教皇の力が及ぶ範囲外でもあった。
当時のイタリアは、イタリアという一国が統治していたのではなく、教皇領や各都市国家などの小国に分裂していた。

1517年から本格的に始まる宗教改革による影響や、ヨーロッパ各国の絶対王政の成立にともない、荘厳で劇的な表現をもつバロック様式がルネサンスに取って代わる。
個人的には、日本の狩野派に見られるような武家の芸術に共通点があるように思う。

ルネサンスの三大偉人としては、ミケランジェロ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロが挙げられる。

2位 ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」

ボッティチェリ『ヴィーナスの誕生

神話の世界を描いた優美な裸体画盛期ルネサンスの幕開けとなった絵画。

絵画の題名ヴィーナスの誕生
絵画の作者サンドロ・ボッティチェリ(イタリア)
美術様式盛期ルネサンス
絵画の制作年1485年頃
絵画の画材テンペラ・カンヴァス
絵画の寸法172 cm × 278 cm 
絵画の所蔵ウフィッツィ美術館蔵(フィレンチェ・イタリア)

ギリシャ神話の美の女神ヴィーナスが海の泡から誕生し、キュプロス島パフォスの浜辺にたどり着き上陸する姿を描く。
「172cm×278cm」という大作であり、キリスト教を主題としない絵画として異例のサイズであった。

本作はルネサンス絵画の特徴が色濃くでている。
ヴィーナスは古代ギリシア・ローマの彫刻のような姿をしていて、写実を廃しあえてデフォルメすることで、ボッティチェリが理想とする「美」を追求している。

ボッティチェリの作品の多くは異教的であるとして焼却処分されている。
現存するボッティチェリの作品としては、本作のほか「プリマヴェーラ(春)」も超有名。

3位 ミレー「落穂拾い」

ジャン=フランソワ・ミレー『落穂拾い

額に汗して働く農民の尊さを描き続けた農民画家ミレーの最高傑作

絵画の題名落穂拾い
絵画の作者ジャン=フランソワ・ミレー(フランス)
美術様式写実主義(バルビゾン派)
絵画の制作年1857年
絵画の画材油彩
絵画の寸法83.5 cm × 111 cm 
絵画の所蔵オルセー美術館(フランス、パリ)

「バルビゾン派」の代表的な作品であり、ミレーの代表作でもある。
当時の農村の風景を描いた作品でありながら、旧約聖書のルツ記にも基づいている。
旧約聖書のレビ記に記された慣行のとおり、刈り入れが終わった後に残った「落ち穂」は、農民が自分の財産とすることが出来た。
貧しい農民が領主や地主のために働いたあと、自分たちの命を繋ぐために落ち穂を拾い集めるところを描いた作品であり、背景に描かれるのは地主であろう馬に乗った人物と高く積まれた麦。「貧困」や「格差」に焦点を当てた作品でもある。
ミレーのほかの代表作として、「晩鐘」「種蒔く人」などがある。

バルビゾン派とは

1830年から1870年頃にフランスで発生した絵画の一派。
フランスのバルビゾン村やその周辺で活動をおこなったためこう呼ばれる。
ひとことで言うと「自然主義」である。
アトリエにこもって神話や聖書の場面を描くのではなく、自然に出て森や田園風景のほか、農民の生活などの風俗画を描いた。
有名な画家としては、ミレーのほかコロー、テオドール・ルソーなどがいる。

4位 ムンク「叫び」

エドワルド・ムンク『叫び

人間の内面にある不安を強烈に描く

絵画の題名叫び
絵画の作者エドワルド・ムンク(ノルウェー)
美術様式表現主義
絵画の制作年1893年
絵画の画材油彩
絵画の寸法91 cm × 73.5 cm 
絵画の所蔵オスロ国立美術館(ノルウェー、オスロ)

題名に「叫び」とあるが、画中の人物が叫んでいるのではなく、「叫び」を聴いて耳をふさいでいる状態を描いている。
「叫び」とは、ムンクが聴いた幻聴のことであり、この絵はムンクの実体験を描いたものとされる。
ムンクはこの作品で、人間の実存的不安を描いた。
ほぼ同じ構図の『叫び』をテンペラ、パステル、リトグラフなどで複数枚描いた。
本作「叫び」はその中でも最も有名な油彩画。
本作の左上には鉛筆で「Kan kun være malet af en gal Mand!(狂人のみが描くことができる!)」と書かれていることが知られていたが、2021年の鑑定によりムンク本人が書いたということが確定した。

表現主義とは

目に見えない作者の内面の感情を外に表現する絵画様式

5位 ピカソ「ゲルニカ」

ピカソ『ゲルニカ
※本画像はゲルニカ市にある実物大のタペストリーを写した写真です。
(Photo by Papamanila | wikipedia commons)

ピカソ絵画の集大成にして「反戦と抵抗のシンボル」となった20世紀を代表する壁画

絵画の題名ゲルニカ
絵画の作者パブロ・ピカソ(スペイン)
美術様式シュルレアリスム
絵画の制作年1937年
絵画の画材油彩、壁画
絵画の寸法349 cm × 777 cm 
絵画の所蔵ソフィア王妃芸術センター(スペイン、マドリード)

反戦のシンボル」として有名なピカソの代表作。
第二次世界大戦ではなく、スペイン内戦中にゲルニカ市がドイツの爆撃を受けた1937年の「ゲルニカ爆撃」を描く(第二次世界大戦は1939年に始まる)。
戦争の世紀でもあった20世紀を象徴する絵画のひとつでピカソの代表作
大作でありながらほぼ1ヶ月という短期間で制作し、45枚の習作を描くなどピカソはこの1作に力を注いだ。
習作に描かれた「泣く女」は後日別作品としても完成し、こちらもピカソの代表作となっている。
ピカソが作成した同じ構図のタペストリーが、ニューヨークの国連本部、フランスのウンターリンデン美術館、群馬県立近代美術に展示されており、東京の丸の内オアゾ1階にはピカソの息子さんの許諾を得て作られた陶製の複製品が展示されている。
※スペイン内線はドイツ・イタリアのファシスト陣営とソビエト連邦の代理戦争としての側面もあり、ドイツは直接参戦していた。

6位 ドラクロワ「民衆を導く自由の女神」

ドラクロワ『民衆を導く自由の女神

フランスの七月革命を描くロマン主義絵画として最も有名な絵画

絵画の題名民衆を導く自由の女神
絵画の作者ウジェーヌ・ドラクロワ(フランス)
美術様式フランス・ロマン主義
絵画の制作年1830年頃
絵画の画材油彩、カンヴァス
絵画の寸法260 cm × 325 cm 
絵画の所蔵ルーヴル美術館蔵(フランス、パリ)

フランス7月革命を描いた、フランスロマン派の代表作
銃剣を持ちフランスの三色旗を掲げる女性は、フランス共和国を象徴するマリアンヌ。
実在した特定の人物ではなく、フランス共和国を擬人化した存在であり、自由の女神として知られる。
つまりこの女性は、ニューヨークの自由の女神の元になった人物であるともいえる。
フランス人が最も愛する絵画のひとつ。
女神に導かれるのは武装した民衆で、屍を踏み越えながら進みゆく。
7月革命は「レミゼラブル」でも描かれる市民革命であり、1815年に復古した王政の弾圧に対する市民革命のひとつ。
本作で自由の女神の右にいる少年は「レミゼラブル」のガヴローシュのモデルになったともいわれる。

ドラクロワははじめ新古典主義に学ぶが、ロマン主義へと転向し第一人者となる。
33歳のときにおきた七月革命において、ドラクロワは画中のような戦闘には参加しなかったが、銃の代わりに筆をとり本作「民衆を導く自由の女神」を描き上げた。

ロマン主義とは

18世紀末から19世紀前半にかけてヨーロッパ全体で流行したロマン主義とは、同時代の現実を画家の内面を通して描き、理性よりも感情、普遍性よりも民族性を重視した絵画様式です。

7位 ゴッホ「ひまわり」

フィンセント・ファン・ゴッホ『ひまわり

新生活を飾るために描いた南フランスの太陽の象徴「ひまわり」

絵画の題名ひまわり
絵画の作者フィンセント・ファン・ゴッホ(オランダ)
美術様式ポスト印象主義
絵画の制作年1888年
絵画の画材油彩、カンヴァス
絵画の寸法92.1 cm × 73 cm 
絵画の所蔵ナショナル・ギャラリー(イギリス、ロンドン)

ゴッホが南フランスのアルルで芸術家たちとの共同生活を送るための家「黄色い家」にゴーガンを迎えるため、家を飾り立てる7点の「ひまわり」を描いた。
本作は4作目の「ひまわり」で、生命力溢れる15本のひまわりが描かれている。
ゴッホが精神を病んでしまう前、新しい生活に向け希望に溢れていた時期に描かれた作品。

ポスト印象主義とは

19世紀末、印象派を受け継ぎながらも画家個人がそれぞれ独自に発展させた絵画様式。
セザンヌ、ゴッホ、ゴーガンがポスト印象主義の主な画家。

8位 フェルメール「真珠の耳飾りの少女」

フェルメール『真珠の耳飾りの少女

光の魔術師フェルメールの代表作にして謎めいた「北方のモナ・リザ」

絵画の題名真珠の耳飾りの少女
絵画の作者ヨハネス・フェルメール(オランダ)
美術様式オランダ・バロック
絵画の制作年1665年頃
絵画の画材油彩、カンヴァス
絵画の寸法44.5 cm × 39 cm 
絵画の所蔵マウリッツハイス美術館(ハーグ、オランダ)

異国風の少女が振り向いた瞬間を捉えた肖像画。
オランダ・デルフトで生涯を過ごし、43歳で亡くなった画家フェルメールの代表作。
ターバンの青は「フェルメール・ブルー」とも呼ばれるフェルメールの代名詞のような青。
この青は非常に高価なウルトラマリンで、ラピスラズリを原料としている。

黒い背景に光で対象を浮き立たせるバロック絵画の特徴が少女を引き立たせる。
潤んだ大きな瞳と少し開いた口元、異国のターバンを巻いた少女が誰なのかわかっておらず、「北方のモナ・リザ」とも呼ばれるフェルメール絵画で最も人気の作品。

バロック絵画とは

16世紀の宗教改革により権威が失墜したカトリック教会が、一般市民にもわかりやすい劇的な効果を持った迫力ある宗教画を必要としたために生まれた絵画様式。
プロテスタントの地域となったオランダでは市民階級により風俗画や風景画が描かれるオランダ・バロックが発展した。

9位 サルバドール・ダリ「記憶の固執」

【Amazon.co.jp もっと知りたいサルバドール・ダリ 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション) 】

ダリの作品はすべて著作権保護期間内にあるため、絵画画像を掲載することができません。
許諾されたAmazonへのリンクとしてダリの書籍の表紙画像のみ掲載します。
所蔵されているニューヨーク近代美術館(MOMA)のサイトで作品画像をお楽しみください。
MOMA Salvador Dalí ‘The Persistence of Memory

ダリを象徴する別名「柔らかい時計」。シュルレアリスムの代表作

絵画の題名記憶の固執
絵画の作者サルバドール・ダリ
美術様式シュルレアリスム
絵画の制作年1931年
絵画の画材油彩、カンヴァス
絵画の寸法24.1 cm × 33 cm 
絵画の所蔵ニューヨーク近代美術館(アメリカ、ニューヨーク)

「超現実主義」シュルレアリスムで最も有名な画家サルバドール・ダリの最も有名な絵画。
ダリは自らの脳裏に浮かぶ強迫観念的な光景を超現実的に描いた。
「柔らかい時計」として知られる本作「記憶の固執」は、驚くほど小さい。

10位 ルノワール「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」

ルノワール『ムーラン・ド・ラ・ギャレット

友人たちとの幸福な時間を印象的に描いた印象派絵画の代表作

絵画の題名ムーラン・ド・ラ・ギャレット
絵画の作者ピエール=オーギュスト・ルノワール
美術様式印象派
絵画の制作年1876年頃
絵画の画材油彩、カンヴァス
絵画の寸法131 cm × 175 cm 
絵画の所蔵オルセー美術館(フランス、パリ)

パリで当時人気だったダンスホール「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」で楽しむ友人たちを描く。
木漏れ日の表現が印象的。
手前で談笑する男女、その右の青年たち、左で踊る男女、その右の男女・・と、次々と視点が移動するように計算された構図は、鑑賞者も知らず知らずに画中のムーラン・ド・ラ・ギャレットにいる気分になるような、ルノワールらしい楽しい作品。

印象派とは

19世紀後半にフランスのパリで始まった芸術運動。
当時のフランス美術界はかなり保守的になっており、それに反発した芸術家たちが集まり開催した展覧会がもととなった。
クロード・モネの「印象・日の出」でという作品を風刺した「印象派」という言葉が、そのまま彼らの運動の名前となった。
印象派の有名な画家としては、エドガー・ドガ、ポール・セザンヌ、クロード・モネ、カミーユ・ピサロ などがいる。

西洋絵画の基礎知識13 西洋近代絵画「印象派」

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