通信制大学とは 通信制大学が気になったらはじめに読むページ

通信制大学の学生は全国16万人 43校あります

通信制大学の概要

この記事では、通信制大学について基本的なことを簡単に書いています。
各項目について、後日別記事でもっと詳しく書きます。

全国で、43の通信制大学があります。
※2016年現在。短大、大学院を除く。
※文部科学統計要覧(平成28年版)によると、通信制の大学は全部で46校あります。
 どこか3校漏れています。。
 私立大学通信教育協会に非加盟の大学のどこか。
 でもどこを見ても43校しかない。。

公立の大学はなく、すべて私立です(放送大学を除く)。

通信制大学、大学の通信教育課程、通信教育部
言い方はいくつかありますが、すべて同じです。

通学することなく、郵便やインターネットといった通信手段によって履修する大学です。
学校教育法大学通信教育設置基準に定められています。

法的には、通学制の大学となんら変わりはありません。
正真正銘の大学です。

通信制と通学制の違い

通信制の大学は、基本的に通学しません。
このため、通学制の学生とは大きく異なる学生生活を送ることとなります。

通信制大学の履修方法

通学制であれば、特定の科目の授業を受けて最後に試験に合格すれば、単位が貰えます。
通信制では、スクーリング放送・メディア授業テキスト履修の3種類の方法があります。

スクーリングは、通学制と同じです。
一定期間学校などスクーリング会場に通って、講師から授業を受けます。
試験に合格してその科目を履修したと認められれば、単位を貰えます。

放送・メディア授業は、DVDやインターネットで授業を受けます。
双方向通信で講師とインターネット越しに教師とやりとりするタイプもありますが、授業の動画を見てレポートを書くタイプが多いようです。
こちらも試験に合格することで単位を貰えます。

テキスト授業は、自習です。
指定されたテキストをベースに自ら学習を行い、レポートを提出します。
レポートと試験の両方に合格することで単位を貰えるところが多いようです。

スクーリング以外は、いつどこでどれくらい学習をするのか、すべて自分次第です。
通信制大学の卒業率が低い理由のひとつですね。

さぼったら単位は貰えません。
どの大学にも在籍期限があるので、期限内に卒業認定できるだけの単位を修得できなければ、退学や除籍ということになります。
逆に、最短年月で卒業することも可能です。

すべて自分次第。

スクーリング

スクーリングという対面式の授業は、卒業までに30時間以上必要です。
法で定められているので、例外はありません。
ただし、そのうち10単位まで放送授業でもOK。
残りも、メディア授業でもOK。
となっています。

このため、卒業しやすさを売りにする大学はメディア授業のみでスクーリングなし。
通信とはいえ通学制と同じように出来るだけ学習の機会を設けたいという大学は、スクーリング必須となっていることが多いです。

通信制の学生にとってスクーリングは、教授などの講師から直接学ぶことができる数少ない機会です。

学友

通学しないので、自分以外の学生に会うことがほぼありません。
友達もできません。
学友を作る機会があるのは、「定期試験」「スクーリング」「学生会」です。

キャンパスなどの会場で定期試験をおこなう大学であれば、学生が集まります。
積極的に話しかけることができれば、学友をつくる機会となります。

スクーリングは、同じ科目を受講する学生が同じ教室に集まります。
一番のチャンスです。
打ち上げなどを開催する積極的な学生もいますし、スクーリング修了後に講師を囲んで交流会をおこなう場合もあります。

あとは学生会です。
慶應なら「慶友会」という名前の学生会があります。
定期的に集まって勉強会をしたり、定期試験対策をしたり、講師を招いて講演会をしているようです。
飲み会もありますね。

通信制の大学では、没交渉でいこうと思えば入学から卒業までほぼ誰とも関わらずに学生生活を送ることも可能です。
学友を作ろうと思えば、上記のような機会を積極的につかって学友を作ることもできます。

学友についても自分次第ですね。

教授・講師

通信制の大学では、教授や講師の方々と会うこともほぼありません。
直接会うのはスクーリングか卒論指導くらい。
あとはレポートの添削でなにか書いてくれる程度です。

ゼミなどもないので、密なやりとりはまずありません。
ただ講師によっては、スクーリングの際にメールアドレスを教えてくれたり、交流会を開いてくれる方もいます。
学生会の講師として来てくれたりもするので、自ら積極的に動けば直接連絡をとることも可能な場合もあると思います。

基本的に、通信制のためだけに在籍している講師はいません。
通学制の教授等が通信制も担当されています。

卒論

卒論は通学制と同じように、必須な場合と必要無い場合があります。
学校や学科によって異なるようです。
芸術系の通信制大学では、卒業制作もあるようです。
卒論必須のほうが、卒業難易度は高いといえます。

卒論も指導を受ける機会は少ないです。
卒論開始から完成までの間に、数回指導を受けられれば多い方ですね。
チェックやアドバイスは貰えますが、卒論も基本的には自分次第です。

卒業後・就職支援

通学制の大学の学生は、卒業後に進学や就職をすることになります。
進学率・就職率の高さや、進学先・就職先の社会的評価の高さが、大学の評価へと繋がります。
大学側も積極的にサポートしてくれます。
また、いわゆる「新卒カード」があります。

通信制の大学は、基本的にこのすべてがありません。
就職サポートをしてくれる通信制の大学は非常に珍しいです。
新卒カードもありません。
仮に、高校卒業とともに通信制の大学に入学して4年で卒業したとしても、「就職」という場面では、同年代の通学制の学生とは大きく異なると思っておいたほうがよいです。

ただし、「新卒カード」はいわゆる俗称です。
何を「新卒」とするのか、通信制の学生を「新卒」として扱うのかどうかは、企業次第です。
上に書いたのはあくまでも一般論です。
通信制を卒業したことを高く評価してくれる企業や人事担当者もいるかもしれません。

通学制の学生と同じように「学士」となりますし、大学院にも進学できます。
「大卒以上」としている求人募集に応募することもできます。

結局は、「通信制」の卒業生であるという点を、世間や関係者がどう評価するのかに掛かっています。
いわゆる「Fランク大学」の卒業生と、慶應や早稲田の通信制の卒業生。
どちらを採用したいかは、人それぞれだと思います。

通信制大学で学ぶ人はどんな人?

全国で、46の通信制大学があり、165,386人の学生が学んでいます(正科生のみ。平成28年文科省発表による)。
年齢層で言えば、30代から40代がもっとも多いです。
50代以降が3割
18〜22歳も1割弱学んでいます。

職業は無職が3割弱。
無職と言うより専業の学生ですね。
通信制とはいえ、学業に専念している方々や、主婦の方が多いと思います。

学歴は大卒者が4割弱。
一度大学を卒業した方が、通信制で再度学んでいるというケースが多いです。
高卒者は25%。

地域では関東地方の方が5割です。
通信制大学の半分は関東にあるので、正常に分布しているといえます。
北海道には1校。
九州には2校。
沖縄にはありません。
通信制の大学は全国どこからでも学習できますが、定期試験やスクーリングの会場が指定してある学校の場合は近いほうが楽ですね。

中には、高卒の資格がなくても入学できる制度を設けている大学もあります。
「特修生」「特別履修生」といいます。
大学入学前に、一定の単位を取得します。
その大学に限り、高卒者じゃなくても入学・卒業が可能です。
高卒認定試験を考えている方は、こんな別の道で大学進学することも考えてみていいのではないかと思います。

通信制大学で学ぶ理由・目的

通信制大学で学ぶ人や学ぶ動機は、下記のように分類できます。

1.社会人 大卒資格 就職・進学・資格取得の前提として
2.社会人 資格取得 スキルアップ キャリアアップ
3.社会人 生涯学習 純粋な学び 特定の大学で学びなおしたい
4.純粋に大学生として 10代から入学
5.仮面浪人ならぬ仮面通信制 転部を狙って
6.出会い・学割目的

「大卒資格」を目的として方は全体の27.7%
「資格取得」は33.8%

3番はいろいろあります。
生涯学習として藝術や文学を学ぶ方もいます。
「特定の大学で学びたい」という動機もあります。
慶應義塾大学の通信教育課程に多い理由ですね。
他の大学を卒業した方が慶應で学び直す。

2番の資格取得も多いです。
通信制でも教員の資格を取得できます。
もっとも、教育実習先は自分で探しますし、あまり年齢が高いと教育実習を受け入れてくれる高校がありません。
比較的若い方向けですね。
多いのは「司書」「学芸員」の資格。
大学によっては「保育士」「建築士」「測量士補」なんて資格もあります。

通信制大学の学費

通信制大学の学費は、通学制に比べてはるかに安いです。

卒業するまでの4年間の学費は、50万円から100万円くらいが相場です。
もちろん交通費や自主的に買う学術書等は別です。

学習環境

大学生活のほぼ99%は自習です。
勉強する環境が重要となります。
だいたいどこの通信制大学でも、大学内の図書館は通信生でも利用できるようです。
この面でも、自宅近くの大学だと便利。

ほかには、近隣の大学が地域住民への図書館開放をしているケースがあります。
東京千代田区や神奈川県は多いです。

あと公立の図書館。
自習禁止のところもあるので要確認。

自宅で集中して勉強できるようになるのが一番ですが。。

テキスト・文献・資料

テキストは大体指定があります。
独自のテキストを作っている大学もあります。

ただ、テキストだけでは不足しています。
CiniiBooksCiniiArticlesで探して、近隣の図書館にある参考文献があれば借ります。
Amazonで中古があればラッキー。

大学の図書館や国会図書館が利用できれば、大いに活用できます。
国会図書館や一部の大学の図書館は、複写文献の郵送サービスもおこなっています。
遠隔地でも資料を手に入れることが可能です。

WEB上に公開されている学術論文も多いですし、「機関リポジトリ」という限定公開されている論文もあります。
国会図書館や大学の図書館からなら閲覧できることもあるので、調べてみる価値はあります。

国会図書館は東京と京都にあります。
京都とはいっても奈良の方が近いですが。